浅田真央　連盟による練習場問題や「真央は辞めない」に疑念

現役続行か引退かについて頭を悩ませる浅田真央(23歳)に、大
きな変化が起きていた。

「真央ちゃんは負けず嫌いで我慢強く、身内にさえ不満ひとつ
こぼさない子だったんですが、ソーチから帰国してから”連盟
って、なんですかね?”と周囲に漏らし始めるようになったんで
す」

浅田がそんな疑心を募らせている「連盟」とは「日本スケート
連盟」のことです。

最も大きな理由は、ソーチ・オリンピック大会で彼女の最終調
整の場所となるリンクに関する連盟側との対立だった。

「ソーチで初の団体戦が行われたため、これに出場する選手は
個人戦まで10日以上の間が空いてしまうんです。

真央ちゃんと佐藤信夫コーチはこの間、一度帰国して通常練習
している中京大学のリンクで最終調整することを望んでいまし
た。

しかし、連盟はすでに確保していた隣国・アルメニアのリンク
に行くことを強制したんです」

しかしながら、このアルメニアのリンクは最悪の事態でした。
空調成整備が行き届いていない寒かったうえに、氷にも砂が混
ざってガタガタでした。

一度滑る度に佐藤コーチがは靴の状態を調節しなければならな
いほどだった。

「実は、スケート連盟が事前調査のためにアルメニアを訪れた
のは夏だったんです。だから、リンクの状態はもちろん、空調
についてわかるはずがなかったんですよ」

絶対匿名を条件に、現役プロフィギュアスケーターが、たとえ
浅田クラスでも連盟が下した決定に口を出せない事情をこう説
明する。

「連盟の幹部から目をつけられると、どんなに才能があっても
アマチュアでやっていくのは難しい。

彼らは強化指定選手やオリンピック出場選手、また彼らに就く
コーチの決定権がありますからね。

コーチ代や遠征費、衣装代など高価な費用がかかるフィギア選
手は、連盟から補助がもらえる強化選手になることが必須。

選手たちは“連盟の○○さんを見かけたら真っ先に挨拶しなき
ゃいけない”とか、競技と同じくらい必死です。

そもそも、ほとんどの幹部は選手としてはたいした成績を残し
ていないんです。

ですから、本当の意味で選手の気持ちに寄り添って考えたり、
状況を理解して日本のスケート界を向上させることを考えてい
るのは、ほんのひと握りだと思いますよ」

また、別のスケート関係者は浅田の疑心がふくらんでいる理由
をこう話す。

「彼女の中では、引退への気持ちのほうが大きいんです。でも、
連盟の長を務める橋本聖子さんが、「真央は辞めないと思って
います」と公の席で語っているんですが、それは浅田選手にし
とっては大きなプレッシャーになるわけですよ。

そりゃあ、浅田選手が引退するとなれば、彼女のCM出演料など
を管理している連盟にとっては巨額の収入減となりますから、
なんとか辞めないで現役続行してほしいんですよ。

でも浅田選手にしてみれば、連盟はスケートをがんばろうとし
ている時には、リンクひとつ選ばせてくれず邪魔ばかりするの
に、引退しようと思ったらそれも自由にさせてくれない。

“いったい何なの!?”となって当然ですよ」